我が子の言い間違い
近々、甥っ子が生まれます。親族では久しぶりの赤ちゃん。これから赤ちゃんとの楽しい生活がはじまるのかと羨ましい限りです。久しぶりに、我が子の可愛い頃を懐かしんで見たいと思い、日記帳に子どものおしゃべりの記録があったので、見返してみました。「おすくり」、「めがげ」、「とうもこし」、「えんぺつかたりー」、「カガガイル」など、いろんな間違いがあったので整理しました。
発達上の誤り(未熟構音)
①音の入れ替わり(音位転換)
「おくすり」➡「おすくり」
②隣の音に影響される(同化)
「めがね」➡「めがげ」
③音が抜けてしまう(脱落)
「とうもろこし」➡「とうもこし」
④エグい間違い
「えんぴつけづり」➡「えんぺつかたりー」
単語と助詞の区別
間違い例
「蚊がいる」➡「カガ・ガ・イル」
我が子の間違い以外にも、
「蚊に刺された」➡「カニ・ニ・ササレタ」
「血が出た」➡「チガ・ガ・デタ」
といった例もよくあるそうですね。
どうして?
単語の多くは、二音節以上で、「手」、「目」、「蚊」、「血」といった一音節の単語は限られています。一方で、助詞は「は」、「が」、「を」、「と」、「に」など多くは一音節です。単語と助詞では、音の特徴が違うわけです。よって、子どもは、一音節のことばは、単語とは考えにくいので、「カガ」や「チガ」を一つの単語と誤解している可能性が考えられます。
「おてて」「おめめ」
子どもによく、「おてて」や「おめめ」と言いますよね。これは、「おてて」や「おめめ」ということで、単語を一音節で言うことを避け、子どもが「て」や「め」を助詞と間違わないようにすることができるのです。とても理にかなった、有効なことばかけなのだということがよくわかります。一方で、蚊➡「おかか」、血➡「おちち」とは言えないため、「カガガ」、「チガガ」と間違えてしまうのですね。
参考文献
今井むつみ,「ことばの発達の謎を解く」,筑摩書房,2015.
まとめ
子どもたちも過去の自分の言い間違いに大爆笑。ちょっと楽しい時を過ごせました。写真や動画だけでなく、子どもがいつどんな言い間違いをしたか、子どもとどんなやり取りをしたかを日記のように記録しておくと、後から楽しいです。これから子育てがはじまる方にはぜひ「おしゃべり記録」お勧めです。